いつか訪ねてみたいと思っていた、からむしの里福島県昭和村。
ついに訪問が実現しました。
この時期は天気を読むのがとても難しく、一度予定していた日程を変更してようやく先日伺うことができました。
着いた日は晴れ。とても気持ちよく、雪の壁を見て少しテンションが上がりましたがそれは天気が良かったから。
次の日からは次第に怪しくなり、帰る予定にしていた日には本当に帰れるのか心配になるくらい雪に見舞われました。
雪国にくらす人たちは本当に大変です。思い通りにはならない天候に左右され、寒さの中生きていくたくましさ。
人がとても温かくて初めて会った気がしませんでした。
降り積もる雪。見ている分には美しいのですが。。。
畑で育てたからむしを刈り取って、繊維を取りそして乾燥させ、均一な太さになるように繋いで(績むという)ヨリをかけて、、、という時間を経た綺麗な糸。
この糸ができるまでにかけられた手間と時間を思うと涙が出そう。
この糸はおばあちゃんが績んだ糸です。
素朴な魅力的な布。地機(腰機)で織られるからこそ手で績まれた不均一な糸が綺麗に織れるような気がします。
自分の体と糸が作る布。
機械には絶対出せないところ。
お邪魔させていただいたおばあちゃんはからむし織以外に、裂織りも見せてくれました。
裂織りは本当にセンスの問われる仕事だと思うのですが、このおばあちゃんはなんて美しい色で織るのだろうと感動。
からむし以外にもなんでも地機で織ってしまう。とても楽しそうで生き生きとしていました。
糸を績むところも見せてくれて、笑顔も素敵で、私もこんな風に歳を取っても織りを楽しんでいたいなあと元気をもらって帰ってきました。
また暖かくなったら再び訪れたいと思います。
都会のように便利なものはないかもしれないけど、自然を相手に過ごすというのは創作意欲が刺激されるようです。
帰りの電車の中で、ふつふつと作りたいもののアイデアが浮かんでくるのが不思議でした。
普段一人で制作しているので、たまに遠征してインスピレーションを受けると織りがますます楽しくなりますね。