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展示会のお知らせ / Exhibition in Hakodate

下書き保存したまま、公開せずお知らせが遅くなりました。

ただいま函館で展示会を開催しております。

恋心に似て 〜ストールとセーター〜
11/15 mon – 26 fri
10:00から17:00 (最終日は16:00まで)
at 空のAger
北海道函館市本町29-23 オールドスタイルホテル函館五稜郭5階

大滝郁美(ストール)
長谷川紫津江(手紡ぎ、手編みのセーター)

ご覧いただければ嬉しいです。


写真のストールは今シーズン一番時間をかけて制作していたものです。

この模様はそもそも、古い織物の本を読んでいた時に目に止まったものでした。
友人の本だったので、とりあえずそのページの写真を一枚だけ撮らせてもらいましたが、あとで確認したら織り方の説明部分を撮ってくるのをすっかり忘れていたことに気がつきました。
(後でわかったのですが、説明書きを読んだとしてもちんぷんかんぷんだったと思います。そのくらい難しい説明文でした。)

織ってみたいとは思ったものの、織り方がわからない。
そうだ、だったら自分で図案を起こそう。
写真から図案(正式には組織図というのですが)を起こすというのは、スウェーデンの学校時代もやっていたし、これをプロジェクトだと思ったら俄然やる気が出て来ました。

組織図を起こすにはまず、大雑把な模様のスケッチをします。
そのあとで、さらに詳細に織物の経糸と緯糸がどう織り込まれているかを実物があればルーペなどで見ていくのですが、そこが一番大変な仕事です。

写真から起こすとなると、画像が荒すぎてわかりません。
そこで、自分の手元にあった様々な織物関係の本を読み漁り、この織り方っぽいなあ〜というものに絞ってさらに深く探っていき、ついに、これなら織れそう!というところまで見つけることが出来ました。
大体の織り方がわかったところで、この模様と全く同じ模様を織るために組織図を作り直し、試し織り。
一度ではうまくいかなかったので、何度か行きつ戻りつを繰り返してようやくこの柄を織ることができました。

複雑な図案だなと思ってはいましたが、もちろん織り方も複雑。神経を集中させて間違えないように細心の注意を払って織りました。

手織りは時間のかかるものですが、その中でもこれは特に時間のかかる部類の織り方。。。再び織るのには相当の決心がいるなあと思っています。
だからこそ、模様が出て来た時の感動はひとしおでした。

ところで、今調べたらひとしおという言葉は染めから生まれた言葉なんですね。
染物を一度染料に浸すことが語源らしいです。
ひとしおもふたしおもある織り方のストールでした。

長くなりました。最後まで読んでいただきありがとうございました。