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väv – små dukar / 織 – 小さな布たち展 (夏編)

 

今年の小さな布たち展は、夏の開催、しかも明日からです!

3日間だけの開催となります。

 

8月11日(土) – 13日(月)

at Kit (京都)

 

602-0875
京都市上京区信富町299

TEL 075-744-6936

Kit HPはこちら

 

小さな布をたくさん織りました。

京都で布が全部並ぶのを見たかったのですが、この暑さで参ってしまい行かれなくなってしまいました。

布だけが身軽に飛んでいきます。

 

もし京都へお出かけの際はお立ち寄りいただけると嬉しいです。

 

 

 

今回は、一枚のシルクの絣の布をヒントに、この写真の絣の布を制作しました。

元になったシルクの布は黒い地に、太い青いラインが端にあしらわれ、その反対の端には絣の模様が織られている、しかもタテとヨコ両方の絣という手の込んだものでした。

 

この類の絣布は、スウェーデンに残るものでは1700年代終わり頃から織られていたようです。

その布を博物館に寄贈した女性の、おじいさんのそのまたおばあさんの時代に作られていたとか。

 

そんな素晴らしい布、どんな織り機で、どんな糸で織られていたんだろう。

布をパソコン越しにじっと観察し、織り方の解明から始めました。

ですがやはり現物を手で触れないということで困難を極め、書き起こした組織図(織りの設計図)で試し織りをしましたがそれも何か違う。手直しをし、織り直す。

そんな工程を繰り返し自分なりに結論にたどり着きました。

 

きっとこう織ったんじゃないだろうか、そして、その模様を織りだすには相当に細い糸が使われていたのであろうと思いました。

その結論から発展させ、今のこの織り機でできるもの、自分の扱える糸ということで素材も決めました。

 

使うのは日本の絹糸です。

数年前に養蚕農家さんの元へちょこまかと出入りし、その仕事量や大変さや面白さも垣間見ていたので、日本の絹がずっと残っていくように、と国産の糸にこだわりました。

大事な糸を染めるには、化学染料でなく草木染めでやりたい。きっと元になった布が織られた頃は、化学染料はまだ入ってきてないはず、、、とも思いました。

 

長くなりそうなので、これは織り編にします。

染色編はまた次回。

 

 

 

 

VÄV!

すでにインスタやfacebookでお知らせしましたが、スウェーデンの織りの雑誌、VÄV magasinet (ヴェヴマガジン)に掲載していただきました。

表紙のストールはその時に作っていた麻のストール。

不思議な写真です。これがまさか表紙になると思っていなかったので見た時に驚きました。

 

ヴェヴマガジンの人たちが去年山形に来た際案内をして、その時インタビューされたことが載っています。

記事には私の過去作の写真も使ってもらいました。色々と書いていただき嬉しいです。

 

 

ヴェヴマガジンの方達には過去にも1度お会いしていて、その時私はちょうどスウェーデンでの職人試験への作品提出間際。

ドキドキの頂点にいた時でした。

ちなみにその時の記事は、VÄV 2014年No.4に掲載されています。

下の写真がその記事で、写っているのが職人試験へ提出したストール3枚です。

ストックホルムの公園で撮影してもらいました。懐かしい〜

 

 

今回のVÄVでは、織り方を紹介するページにも載せていただきました。

スウェーデンで買ったとても素晴らしいウールの糸で織ったストールです。

固めの仕上がりですが、ひざ掛けとしても使えるし、私はゴワゴワしたのを巻くのも好きなのでストールとしても重宝しています。とっても温かい!

 

写真ではわざとボカしています。目がおかしいかな?と思われる方もいるかもしれないので念のため。笑

日本ではほとんど目にすることのない雑誌だと思いますが、英語版もあるし日本からも定期購読ができます。

私ももちろんしています。

スウェーデンから送られてくるこの雑誌を見ると毎回刺激を受けます!

なのでもしテキスタイルに興味のある方、写真を見るだけでも楽しいので機会があればぜひお手にとって見てください♪

 

 

 

 

sjal / shawl

すっかり更新しなくなってしまいました。

引っ越して、パソコンを置いているのが寒い方の部屋になってしまったので、それで寄り付かなくなってしまったのかもしれません(言い訳)

 

さてさて、これは去年織ったショール(ストール)ですが、スウェーデンのVÄVという織り雑誌の今月号に載せてもらっています。

まだ雑誌が手元に届かないのでご紹介できないのですが、織り方を紹介するページに載せてもらったのでどんな感じになったかドキドキしながら待っています。

世界の織り愛好者たちの目に触れると思うとド緊張です。

どうか気に入ってもらえますように!

 

スウェーデンから一時帰国している友人と話したり、身近な友人たちがなぜか同時期に(今)海外へと旅立って行ったのも相まって、私も外国へ行きたい!とうずうずしてきました。

もっぱらインスタでスウェーデンの友人たちの投稿を追いかける日々。

こんなことではいけないと思いながらも、今手掛けている仕事もノロノロ作業で思うように進みません。

停滞しているようです。でも手を動かす。頑張る!

 

今年は織る以外にもいろいろ外へ飛び出し、今まで見てこなかった日本の織りを見たり話を聞きに行ったり、体験しに行ったりしたいと思っています。そしてもちろん海外も行きたいです〜〜

 

それにしても今夜は風が強いです。

みなさまお気をつけて!

 

 

 

 

Sweden – Japan

今年は、スウェーデンと日本の国交樹立150年だそうで。

 

去年は立て続けにスウェーデンの知り合いが日本に来て、密かに日本ブームが起こっていたのですが今年も面白そうです。

 

2月1日までスウェーデン大使館で開催中の、

Textile Art in Motion Sweden-Japanのオープニングイベントに先日行って来ました。

 

Mylla Ekさんの、Nokiimoコレクション。

去年の9月にスウェーデンで織りのイベントに行った時に、初めて目にした衣装。

 

パッと見、日本のような、少しアジアの感じが入っているけどちょっと違う。

これはなんだろう、と足を止めて見たのを覚えています。

とてもよく作られていて、裏と表、両方がそれぞれ違う顔を持っています。

リバーシブルで着られるんです。着ることによって、人の体の動きがこの服をより魅力的に見せてくれます。

 

Nokiimoをまさか日本でまた見れて、しかも作り手のミラさんにも会えるなんて。

とても嬉しい時間でした。

 

作る人は話すのが苦手な人が多い。

言葉にできないから作っているんだよなあと思いながらミラさんの話を聞いていました。

 

このところ停滞気味だった自分の制作にもとても刺激になりました。

入場無料なのでお近くの方は是非見に行ってみてください♪

 

 

 

 

Vävmässa 2017 i Växjö

 

 

9月後半に、再びスウェーデンに渡り行ってきました、Vävmässan!

Vävmässaとはその名の通り、織りのメッセ(フェア)という意味です。

 

すごい熱気でした。詳しくはfacebookの方にもっと写真を載せています。

なぜか写真がiCloudからダウンロードできず、、、

なのでこっちには載せられないのです。

 

それはさておき、フェアの間は町をあげて盛り上がっています。

 

長ーーーーーーいトラスマッタ(裂き織りのマット)が道に敷き詰められ町を彩っていたのが素敵でした。全部で300mなんだとか、もっとだったかな。

 

一角には織り機が置かれライブウィービングとでもいうのか、

我こそは、という挑戦者や熟練の腕を持つ強者たちが颯爽と織り機の周りに集い楽しんでいました。

と、まあ誰でも気軽に参加できて、織りって何?という人も歓迎のイベントになっていてとてもいい雰囲気でした。

 

日本でもこういうの、ないかなあ〜。織り人口がどのくらいいるのかしら。

東京でやるんじゃなくて、もっと地方にも集おう!と言いたいところです。このイベントには本当に国内だけじゃなくて周辺国からもたくさんの人がやってきていて、活気があり刺激をたくさん受けました。

 

スウェーデンのラジオ局の人がいて、わざわざこのイベントのためだけに来たの?!なんで?!と取材という名の激しい追及を受けました。

そう考えたらそうですね。わざわざ、、、

 

私は今回はガイドを頼まれていたのでそれもあって行ったのですが、やはりこういう場に行くと織り好きの人ばかりで話がすぐに通じるのでホッとします。

 

 

 

近くのミュージアムでも織り関連の展示をしていました。

これはその裏庭。建物を移築したのかな?すごい〜と思って見てたら、これはまさか、ただ上に乗っけただけ?とさらに驚きました。

どうやってくっついてんだろ。

 

 

 

 

これはストックホルムに戻ってから。Skansen(スカンセン)という野外博物館を歩いて回っていた時のこと。リスを発見!

目の前をうろちょろしたり動じる様子もなく餌を頬張っていて、人に慣れている様子でした。

奈良や広島でいう鹿のような存在なのでしょうか、、

 

 

 

さてさて、さらにその後。

夏にもお邪魔した、とっても素敵な人のお家にまた遊びに行ってきました。

綺麗なお花がお出迎え。

全部自分の庭で採れたお花。この花束のセンスといい家の素敵さといい、毎回ほんとに自分の雑念がリセットされるような感じです。

 

私もこの方のように淡々と織りを続けて、日々の生活にも遊び心をもって生きたいと思います。

 

 

というわけで駆け足でしたが、今はこの楽しかった仕事兼小旅行を終えて無事に家で作業しています。

向こうにいる間はしょっぱなから風邪をひいてなかなか自由に動けませんでしたが、今回復し振り返るとメキメキと力が湧いてきます。

 

これからもずっと続いていく人間関係が築けたことやたくさんの新しい出会いがあって、離れている今も嬉しい気持ちで一人織り機に向かっています。

12月に東京で友人の素敵な織り作家さんとの2人展があるので、それに向けて精一杯頑張ります。

 

 

 

 

 

På landet / Country side

 

スウェーデン、アイスランド旅行の思い出を書けぬまま時間が過ぎ行く。。

 

1枚目は、スウェーデンで一番長い木製の橋です。(確か一番だったはず、、、?)

どこまで続くんだろう、と思うほど果てしない橋に使われている木は一本一本がみんなの寄付だそうで、よく見ると寄付した人の出身地と名前が刻んであります。

歩きながら踏みしめる。うーん、素敵。

 

ちなみにこの先はどうなっているかというと、デッキになっていて飛び込み放題、焼き放題。老若男女がそれぞれにくつろいだりはしゃいだりしています。

あまりの灼熱具合に私は早々に退散しましたが。

 

夏になるとみんなチョコレートみたいな色になっています。そんな色にまで焼けるの!と驚きますが、秋にはまた白く戻る。

あの色どこ行った?と不思議でならない。スウェーデン人の数ある不思議の一つだと思っています。

 

 

2枚目、スウェーデンにも引けを取らない絶景がここにあります。山形県の羽黒町というところ。

毎日こんな景色を眺めていたら、大きな気持ちになりそうです。ここに住みたい。この平野の中の、ほんの片隅でいいですからどなたか貸してくれませんかねえ、、

 

 

今日は雨ったり晴れたり曇ったり大忙しの天気。

作業が終わらなくててんやわんやです。こうしてちょっとだけ現実逃避したので、また作業に戻ろうと思います。

 

 

 

 

 

Iceland

旅の思い出つづく。

 

ずっと持っていた願望、アイスランドへ行きたいという夢がついに実現しました。

一緒に行った友達はかつてアイスランドに住んでいて、出会った当初はアイスランドの話ばかりしていました。

私にとっては夢の国、彼女にとっては懐かしい第二の故郷。

 

 

一口に、素晴らしかった!というだけではなく自然と人の近さゆえに荒々しい自然を前に無力すぎる自分を感じたり、今まで見たことのないような地形と色と、空気と風。

季節の全部がそこにあるようなとても不思議なところでした。

 

友達が全部手配してくれたので、おまかせ旅行になってしまったのですが、自分だけでは到底行けないようなところにも行けて本当にありがたかったです。

色々なミラクルも起こりました。

 

飛行機の到着が遅れ乗るはずだったバスを逃し、次に出るバスに乗れるかどうかギリギリ。

これも逃してしまうと最終バスまで5時間くらい待たないといけない。

しかしどう考えてもそのバス停までたどり着けそうにないと諦めかけたとき、突然現れた白髪に全身赤い服のエンジェル。(年配の女性でしたが)

 

いきなり、この車に乗りなさい!とレッドエンジェル。

突然のことに驚きをかくせず、というかこのひと、だれ?!という私の疑問すら受け止めてもらう暇もないまま猛スピードで車を飛ばし、バス停まで送ってくれたのでした。そしてバス出発5分前到着という奇跡。

 

大喜びの友達。

後で訊いたら、ついさっき空港で出会った人だったという。不思議なことが起こるもんだ。

とにかく、色々な人に助けられました。

 

最初の目的地は、友達の友達のファームでした。馬が25頭、羊が200匹にうさぎ、犬、ヤギを飼っているのでした。

行った時が白夜の時だったのでいつまでも明るく、夜の散歩がとても気持ちよかった。

 

 

夏至の夜の散歩。

目の前に広がる自然の大きさに圧倒される。写真に撮ると、こういう景色あるよねという感じになってしまうのが勿体無い。

 

 

晴れてると思うと大風と大雨になったり、と思うといきなり太陽が顔を出して暑くなったり。

 

夕飯後の散歩に出ようとするわたしたちを、先導してくれた賢い子。

ぼくが守る!とでも言いたいのか、このへんのこと何も知らないんでしょ、ぼくに付いてきなよ。というつもりだったのか。(どちらかと言うと後者かな)

小柄だけど頼りになるリーダーでした。

 

 

つづく

 

 

 

 

 

canoe

 

今回の旅で楽しかったことトップ10を報告してねと、友達に言われてから思い返してみたけど、たくさんありすぎる。

報告してと言った本人は覚えているかわからないので、ここに報告。(忘れっぽい子なので…)

 

スウェーデンは湖だらけ。

とりわけ、今回会いに行った友達の住んでいるところには大きな湖があってとてもいいところでした。

 

ずっと前から、2泊くらいのカヌーのツアーをしよう!と計画して会いに行ったのだけど、結局体力的な問題や天気が悪くなるかもしれない、ということで日帰りで行ける範囲に計画変更。こう言った変更はこの国では実に頻繁に起こることなので想定の範囲内でした。

 

 

友達に連れられて行った湖畔にはカヌーが二艇、野ざらしにされていました。

そのうち一艇を借りた、という友達。(もう一艇の、友達が乗る方は対岸にあるようでした)

 

みんなで協力してそのカヌーを水に浮かべ、私が乗り込むとパドルを渡され、スタート。

何の前触れもなく、準備らしい準備もなく出発することになったのでした。

 

日本だとインストラクターの指導やら、行ける場所行けない場所といった制限がありそうだけど、全くなし。

なんてハードルが低いんだと思うと同時に、自分で判断するという厳しさもあるし、でもこっちの方が判断力もつくし自然の中にいることを実感できるよなあと思うのでした。

 

初めは腕が疲れる!と参ってしまいそうになりましたが次第に体が慣れてきて、とても心地よい日差しと見渡す限りの綺麗な景色を堪能しました。

途中、小さな島に上陸して豆を煮て作ったスープ。

あらかじめ水や食料を積み込んでいったので島で調理して食べて、コーヒーも飲んで大満足な時間。準備の良い友達に感謝。

 

 

帰りは風が強くなり、湖に波が立ってカヌー内に水が侵入。

ズボンもずぶ濡れになったり靴下が濡れたり、それぞれ被害もあったけど転覆することもなくよくしのぎました。

 

 

日本でもこんな感じで自然を楽しめたらいいのになあ。

日差しがあると暑いけど、ちょうど曇りだったのでとても気持ち良かった。

何より景色が最高。そして驚くほど静か。

 

それに友達が細部にまで気を配ってくれて本当に素敵な人だなあ、と実感。

またカヌーをしに行きたいです。

そしてキャンプも!すっかりアウトドアに目覚めたのでした。

 

 

 

 

 

Norrut / 北へ

しばらくお休みしていました。

 

短いようで長かった旅でした。でももうちょっといれたらよかったなと思ったりもしますがとにかくとてもいい時間でした。

見てきたものや感じてきたことをひとつずつ言葉にするのは難しいですが、行く前は想像していなかった展開が様々起こり、想像以上の出会いがありました。

この関係はずっと続いて行くだろうし、いつでもまたそこへ戻っていけるような気がしています。

 

そして、生活することも織ることも食べることも同じくらい自分にとって平等で

ひとつの丸の中に入り混じっていたら嬉しいなと思っています。

 

 

旅の様子を、少しずつ紹介できたらいいなと思います。

お付き合いいただけたら嬉しいです。